更新日:2023年7月3日
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風しんは、妊娠初期に感染すると、母親から胎児へ胎盤を介して感染をおこし、赤ちゃんが白内障、難聴や先天性心疾患を特徴とする先天性風しん症候群を発症する可能性が高くなりますので、妊娠中や妊娠の可能性がある女性で、風しんの罹患歴がなく、風しんの予防接種を受けていない方は、特に注意が必要です。
風しんは、風しんウイルスによる感染症です。以前は、数年ごとに春から初夏にかけて、学童から若年層を中心に流行がみられましたが、定期予防接種導入後、国内での風しんはほとんどみられなくなっていました。しかし、2012年~2013年に、20~40代の男性を中心に全国で大規模発生が見られ、東京都内では1年間の患者報告数は3,445人に達し、調査が始まって以来、最も大きな流行となりました。
患者の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込むことによる飛沫感染が主たる感染経路ですが、その他に、ウイルスが付着した手で口や鼻に触れることによる接触感染もあります。周囲へ感染させる期間は、発しんの出現する前後の1週間程度と言われています。
通常2~3週間(平均16~18日)の潜伏期間の後、発熱、発しん、リンパ節腫脹が出現します。発熱は、約半数にみられる程度で、感染しても症状が出ない場合もあります。基本的に予後は良好ですが、稀に、関節炎や血小板減少性紫斑病、急性脳炎などの合併症を起こすことがあります。一度感染し治癒すると、大部分の人は終生免疫を獲得します。
特別な治療法はなく、症状に応じた対症療法が行われます。
発熱や発しん、リンパ節の腫れなどの症状が出て、風しんが疑われる場合は、事前に医療機関にそのことを電話連絡してから受診してください。
有効な予防は、風しんワクチンです。風しん罹患歴がない、またはワクチン接種歴が1回も無い人はワクチンの接種を検討してください。また、子どもの定期予防接種の対象者は、1期が1歳児以上2歳未満、2期が小学校就学前1年間です。流行時や集団感染があった時などは、ワクチンの在庫状況により接種しづらくなる場合があります。
なお、風しんワクチン及びMR(麻しん風しん混合)ワクチンは、妊娠中の方は接種できません。また、女性の方は、接種後2か月程度は妊娠を避けることが必要です。その他、医師から接種しない方がよいと判断された場合は、接種できない場合があります。
保健衛生部・文京保健所予防対策課感染症対策担当
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