更新日:2019年12月20日
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遠藤 光姫
私は今まで、学校に行って教育を受け、新しい教科書が一人一冊配られることがごく当たり前のことだと思っていました。他にも、黒板が電子黒板になったり、一人一台パソコンが使えるようになったりしているのにも関わらず、私たちはどこかそれを普通と認識しているところがあると思います。しかし、昔は今のような生活は決して普通ではありませんでした。
少し前までは、学校教育を受けている人は一部の裕福な人たちだけで、もちろん全員に教科書が配られることもありません。文字の読み書きができるかできないかで身分が分かってしまうと聞いたこともあります。そう考えると税金は私たち中学生の生活を豊かにしてくれていると言うことができます。
もし税金によって、私たち中学生の教育が支えられていたら年間で約115万円のお金がかかっているそうです。それは、先生方の給料、教材、そして机や椅子などにかかっているお金です。しかし、そのお金の多くの額は、学生でない大人のお金で賄われています。だから、大人の中には「なぜ学生のためにお金を払わなくてはならないのか。」と思っている人もいるかもしれません。日本には約50種類の税金があり、その合計である歳出の約5.5パーセントが全国の学生の教育費や技術発展のために使われているのです。しかし、今、たくさんの大人に助けてもらうだけではありません。今、受けている豊かな教育を糧とし、私たちもいずれは、同じように学生を支える立場となります。私たち学生にとって身近な税は、消費税など片手で数えられるほどしか思いつきませんが、歳を重ねるごとに払わなくてはならない税金が増えていきます。たとえ払わなくてはならない税金が負担となったとしても、一人一人の税金は次の世代に確実に受け継がれ、私たちを繋いでくれていると思います。税金とはいわば、次の世代へのバトンではないでしょうか。
自分たちが受けた豊かな教育を、次の世代にバトンを渡すように繋ぎ、その後の世代の力にもなる、それが税金という制度における良い点だと思います。昔は、特別な人しか受けることができなかった教育を、様々な人によって支えてもらっている分、私も、次の世代により良い形でバトンを渡し、支えたいと思いました。
私は、税金について考えてみた中で、様々な人に自分は支えられており、自分も次の世代の支えとなることで今までのような繋がりができることを学びました。中学生のうちは税金に関する浅い知識しかなく、幅広い目線はまだ持っていませんが、自分が絶えず誰かに支えられていることを忘れないようにしたいです。そして支えてくれているたくさんの人へ、感謝するようにしたいです。
長谷川 凜
私は、税金についてあまり知識がなく、知っている税は、買い物をした時やサービスを受けた時にかかる消費税くらいだった。しかし、学校での租税教室で税理士さんから税のしくみを教わり、興味を持ち始めた。そもそも税金は何のためにあるのだろうか、税金が廃止されたらどのようになってしまうのだろうか、という疑問が私の中に浮かんだ。
税金が廃止されてしまうと、公務員がいなくなり、区役所などの行政サービスが機能しなくなるのではないだろうか。例えば、警察官が犯罪者を捕まえることや消防士による消火活動が行われないこと、ゴミが回収されず地域にゴミがあふれてしまうこと、などがあげられる。私はこれらのことから、税金というものは、国民が安全で快適な生活を送り、住みやすい地域にしていくため、欠かせない存在だと気付いた。
1989年から3%で始まった消費税は、今年の10月、8%から10%に増税する。日本の消費税は世界と比較すると少ないほうであり、スウェーデンやデンマークなどでは、なんと25%だ。しかし、これらの国では福祉制度が充実しているため、幸福度が高いと言われている。教育費は大学まですべて無料で、医療費は18歳以下が無料だそうだ。そのため、高負担でも国民は納得しているとのことだ。私は、消費税が10%に増税すると知った時、少し不満に思ったけれど「日本の未来のために」と思うと、協力しようという気持ちに変わった。これによって、日本の福祉制度がより充実することを願いたい。増税に反対している人には、税金の使われ方や必要性を知らせると共に、状況を理解してもらう必要があると私は考える。
私たちは、税金を納めることで日本の将来をつくることに参加している。日本国憲法の第30条には納税の義務について定められている。生まれた時点で納税の義務が発生すると同時に、日本を支え、そして支えられているのだ。このように、税金制度は国民同士の助け合いだと改めて実感した。また、税金は、住んでいる地域に納める住民税、温泉に入る時にかかる入湯税、購入時にかかる酒税、たばこ税、ゴルフ場を利用した時にかかるゴルフ場利用税など様々である。まだ知らない税金も多くあるので、今後勉強していきたいと思う。
私は現在、義務教育の途中である。教科書や学校の設備などに多くの税金が使われていることを決して忘れてはいけない。そして、税金を納め、私たちを温かく見守ってくださる方々に感謝の気持ちを持って、生活していきたいと感じている。
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